屋根の色によっても耐久性は変わる?失敗しない屋根の色選びのコツ

公開日:2023/08/15  

考える

これから注文住宅を建てたいと考えている人は、住宅の印象を決定する屋根の色を選択する方法を知っておきましょう。自分好みの色を選択すると、耐久性が低く、色褪せが目立ってしまうかもしれません。住宅が完成した後に悔やむことにならないようにしましょう。今回の記事では、耐久性について触れていきます。

塗料の種類によっても耐久性は変わる

耐久性に優れていると、メンテナンスの回数が少なくなります。その分費用も抑えられるでしょう。

顔料の色素の結合が切断されて色褪せが発生する

結合エネルギーが高ければ、色褪せしにくいといわれています。結合エネルギーが低ければ、色褪せしやすいといわれています。結合エネルギーを上回るエネルギーを受けてしまうと、顔料の色素の結合が切断されてしまいます。多くは、太陽光の紫外線のエネルギーによるものです。

化学変化でほかの物質に変化するので色褪せが発生する

酸化してしまうと、別の色に変化します。赤錆や黒錆が発生すると、これまでとは違う色になってしまい、驚いた経験をした人もいるでしょう。化学変化が起きる原因は、水や酸素だけではなく熱も関係しています。

色褪せしにくい塗料を選ぼう

たとえ色褪せしにくい塗料を選択しても、色褪せは避けられません。いずれ塗装などのメンテナンスが必要になってきます。それを避けられないのであれば、屋根の色を選択するときに、色褪せしにくい塗料を選択しましょう。

住宅が建てられた場所や周辺環境だけが、色褪せの原因ではありません。日々、太陽光や紫外線の影響を受けているので、まずはその事実を見つめましょう。

屋根の色によって耐久性は変わる

色褪せしにくい色と、色褪せしやすい色に分けて紹介します。自分好みの色を選択するだけではなく、このような知識を持ち合わせておくと、洋服や小物の色を選択するときにも役立ちます。

赤は色褪せしやすい

タワーなどの色で赤が用いられていることが多いことから、赤は耐久性に優れていると考えている人もいるでしょう。しかし実際は、5年に1回程度の間隔で、塗装などのメンテナンスを行っています。赤を出す顔料は複数存在しますが、対光性は高くありません。

黄は色褪せしやすい

赤と同じく、ほかの色よりも色褪せしやすいといわれています。黄を採用したい人は、色褪せの進行度を遅らせられる黄土色を選択しましょう。同系統の色ですが、耐久性が変化します。

紫は色褪せしやすい

赤みの強い紫は、青みの強い紫よりも色褪せしやすくなっています。このことから、紫を採用したい人は、できる限り青みの強いものを選択しましょう。色褪せの進行度が違うと、メンテナンス周期にも変化が起きます。

白は色褪せしにくい

汚れが目立ちやすいデメリットがありますが、白は色素の結合が切断されにくいので、化学変化が起こりにくいといわれています。外壁などで多く用いられているので、住宅といえば白を思い浮かべる人もいるでしょう。

黒は色褪せしにくい

汚れが目立ちやすいデメリットがありますが、黒は光に分解されない性質を持っています。ただし、艶があるピアノブラックを採用すると、艶が無くなってきた頃に、色褪せが目立つようになるので気を付けてください。

青は色褪せしにくい

知的や永遠の知という意味が込められています。そのため、IT企業がロゴやイメージカラーに採用しているのをよく見かけるでしょう。青は、対光性に優れているので色褪せしにくいといわれています。

耐久性の高い色・低い色とは?

黒も人気を集めていますが、それ以外の色を紹介します。グレー、ブラウン、グリーンのよさに触れてみましょう。そして、屋根の色を選択するときは、鮮やかな色は避けましょう。

グレー

黒よりも汚れが目立つデメリットがありますが、グレーも人気を集めています。どのような色の外壁ともマッチするだけではなく、瓦のような色味を出せるからです。

ブラウン

柔らかい印象を与えられるので、人気を集めています。ベージュの外壁にマッチするでしょう。ベージュだけではなく、暖色系の外壁に適しています。

グリーン

汚れが目立ちにくいメリットがあります。しかし、グレーやブラウンと比較すると外観が目立ちやすいので、後悔しないためにカラーシミュレーションを業者に依頼しましょう。外壁との色合いをマッチさせる必要があります。

鮮やかな色は避けよう

赤や黄のような鮮やかな色は、劣化が目立ちやすいので避けましょう。しかし、耐久性に優れている色以外は塗装に適していないというわけではありません。たとえば、耐久性よりも遮熱や断熱に優れているホワイト系の塗料があります。

住宅を建てるときに優先したい項目が、遮熱や断熱であればホワイト系の塗料を選択しましょう。

まとめ

さまざまな顔料があるので、耐久性を考慮しながら、自分の住宅のイメージとマッチした色を選択しましょう。どうしても黄や紫を採用したいときは、黄土色や青みがかった紫を採用するだけで耐久性が変化します。

また、グリーンを採用するときは、カラーシミュレーションを念入りに行いましょう。そのほかにも注意事項があるので、業者のアドバイスに従ってください。後悔しないようにしましょう。

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